大阪・関西万博で注目を集める建築家、藤本壮介の初の大規模個展へ行ってきた|はじめての森美術館へ!

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先日、帰省していた娘から、福岡旅行で訪れた太宰府天満宮がとても美しくて感動したとの話しを聞きました。なんでも現在仮殿となっていて、その設計をされたのが藤本壮介さんという建築家。
藤本さんって万博の大屋根リングを手掛けた方では…??

娘が感動したという太宰府天満宮「仮殿」を拝めるのは、「御本殿」の大改修が終了する令和8年まで!

すぐに調べてみると、私が「素敵だな」と感じていた建物もいくつか設計に携わり、国内外で活躍されている方だと知りました。そして驚くことに、ちょうど今、森美術館で大規模な回顧展が開催中とのこと!これはもう行くしかないと、いてもたってもいられず、すぐにチケットを取り、六本木まで出掛けてきました!

はじめての森美術館!53階からの眺めにワクワク

実は、森美術館に行くのは今回が初めて。地べたに近い田舎暮らしの私にとって、六本木ヒルズ森タワーの53階というだけでワクワクが止まりません✨

六本木駅に着いてすぐにはしゃぐ50代ぼっちのお上りさん…


エレベーターを降りると、東京の街並みが一望できる窓から光が差し込み、それだけで非日常感を味わえます。

「藤本壮介展」は、大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーも務める藤本さんの、約30年にわたる歩みを8つの章に分けて紹介する、初めての大規模な回顧展です。
藤本さんの頭の中を少しでも知りたいと、意気揚々と乗り込みました🤭

圧倒される「思考の森」

会場に入ると、まずドーンと目に飛び込んでくるのが《思考の森》と名付けられた約300㎡の展示空間。

藤本さんが手がけた初期から計画中のものまで約100以上のプロジェクトが、総数約1,000~1,200点もの模型や断片で埋め尽くされています。

天井から吊り下げられた模型や、足元のテーブルにずらりと並ぶ小さな模型が視界いっぱいに広がり、まるで巨大な“模型の森”に迷い込んだかのよう!建築に詳しくなくても、この圧倒的なスケール感にはワクワクが止まらず、藤本さんの尽きることのない創造力に、ただただ圧倒されます。模型を様々な角度から眺めることができるので、森の中をうろうろと何度も行き来してしまい、かなりの時間を費やしてしまいました。

建築を「体験する」展示の数々

今回の展覧会は、「建築を見て終わり」ではなく、「建築を体験する場」として徹底的に演出されているのも魅力的でした。

特に印象的だったのが、《あわいの図書室》というリラックスできる空間。

一面ガラス窓に面したスペースに、ブックディレクターの幅允孝さんが藤本建築から着想を得て選んだ40冊の書籍が、1冊ずつ木製の椅子に置かれています。椅子に腰掛け、53階からの都会の景色を眺めながら本を読んでいると、なんだか「本を読む」と「読まない」の間の「あわい」にいるような、不思議な感覚になります。

さらに、本展のハイライトである大阪・関西万博の《大屋根リング》に焦点を当てたゾーン「開かれた円環」も圧巻です。

中央には高さ約4mの1/5スケール模型が配置され、実際にその内部に入って体験できます。湾曲する木の屋根と、そこから透ける光の感覚が五感に響き、藤本さんが掲げる「人と人がひとつにつながる、新しい公共空間」という想いがひしひしと伝わってくるようです。

手描きの設計図が壁一面に!!

また、仙台に竣工予定の《国際センター駅北地区複合施設》をテーマにした「たくさんの ひとつの 森」のセクションも見逃せない一つ。

中央に吊り下げられた巨大な15分の1構造模型は、そのダイナミックな迫力に口がぽかーんとするほど圧倒されます。「ばらばらでひとつ」といったコンセプトドローイングと模型を見比べると、複雑な構造の背後にある藤本さんの思想に心を掴まれます。

混雑状況と所要時間

私が訪れたのはお盆の土曜日。やはり著名な建築家ですし夏休みということもあり、混雑はしていましたが、人混みで展示の中心となる模型や映像のコーナーが見られないということもなく、ストレスなく作品に没入できました。

所要時間は、遠景から細部までじっくり眺めると2時間以上はかかります。私は3時間ほどの滞在でした😳
本当に見応えがあるものばかりなので、時間に余裕をもって訪れることをおすすめします。

グッズとアクセス情報

展示を見た後は、出口近くのミュージアムショップへ。藤本さんの作品集はもちろん、ポストカードや大判ハンカチ、ペーパークラフトなど、おしゃれで見るだけでも楽しめるデザインのグッズがたくさんありました。お目当てだった群馬県にある白井屋ホテルのクッキー缶は残念ながら売り切れでした😭

チケットは、オンラインで事前に購入しておくことをおすすめします。日時指定制なので、スムーズに入場できます。アクセスは、六本木駅から直結しているのでとても便利です。方向音痴の私でも迷わずに行くことができました!

まとめ

建築展というと難しそうに思われがちですが、美術館の空間を使ってこんなに遊び心いっぱいに、これでもかと見せてくれる展覧会は珍しいと思います。

建築は壁や屋根だけでなく、人と人、人と自然が響き合う「場」であることを、五感を使って体感できたような気がします。建築好きはもちろん、インテリアや都市デザイン、新しい体験を求める人にもきっと楽しんでもらえるはずです。

今回、藤本さんのことを知るきっかけをくれた娘に感謝🙌
建築家の頭の中をのぞき見するような、本当に貴重な体験ができました。藤本さんの今後の活躍がますます楽しみになりました!

[展覧会情報]

  • 展覧会名: 藤本宗介の建築:原初・未来・森
  • 場所: 森美術館
  • 会期: 2025.7.2(水)~ 11.9(日)*会期中無休
  • アクセス: 六本木駅直結
  • チケット: 日時指定制(オンライン事前購入推奨)
         (一般):[平日]2,300円(オンライン:2,100円)
         [土・日・休日]2,500円(オンライン:2,300円)
  • https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/soufujimoto/index.html

おまけ

藤本さんが現在進行中で手掛けている模型で気になるものがいくつか紹介されていました。

進行中の前橋プロジェクトは2030年に完成予定とか…
広島の瀬戸内海に浮かぶ新しい宿泊型船舶の提案!!

本当に秋がやってくるのか……と思うほど残暑は厳しいですが、秋は東京国立博物館での素晴らしい特別展に行く予定です。紅葉狩りも楽しみにしつつ、五感に響く体験ができるのをワクワクしながら待ちたいと思います。

🗼東京旅blogこちらもご覧ください⇨https://kotsukotsulife-note.com/tokyotrip/


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